障害のある人のアート作品を事業者の商品などのデザインへ展開

この事業は、クリエーター(障害のある人)とプロのデザイナー等がチームになって、事業者の商品などのデザインを制作していくものです。デザイナー等はクリエーター(障害のある人)の創造力や個性を生かしながらアイデアを形にしてデザインを制作します。デザイン商品化の際は、クリエーター(障害のある人)・デザイナー・事業者と締結する契約に基づき、事業者からロイヤリティーをお支払いいただきます。
障害のある人の個性と能力の発揮、社会参加促進の一助となればと願っています。

事業実施における基本方針

基本方針1

障害のある人のアート作品が適切な評価を受けることとなるよう、商業デザインへの展開を通じて、ビジネスとしての可能性と、障害のある人が収入を得る手段としてのアート制作の場を提供する。

基本方針2

著作物などの利用許諾について契約を結ぶことで、当事者や家族・施設などの支援者、事業者とで共通認識を持つことができるように働きかける。

基本方針3

この事業をとおして、障害のある人・デザイナー等・事業者が、お互いを知り合い、協働して制作をすることで、これまでにない価値の醸成を目指す。

基本方針4

関係者との連携を密にし、事業について広く周知するなど広報活動に努めることで、SDGsの目標達成に貢献する。

SDGsへの取組

SDGsとは、Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標の略称です。
2015年9月の国連サミットで採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。
17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓っています。
政府・自治体・企業・市民社会・子どもを含めた全ての人が、それぞれの立場から目標達成のために行動することが求められています。

今回のプロジェクトは、このSDGs(持続可能な開発目標)の17の目標のうち、次の5つの目標を掲げ取り組みます。

1 貧困をなくそう

8 働きがいも 経済成長も

10 人や国の不平等をなくそう

16 平和と公平をすべての人に

17 パートナーシップで目標を達成しよう

令和2・3年度 事務局(株式会社 FIL DESIGN)からのメッセージ

株式会社FIL DESIGNは、経営者の課題解決のためのデザイン会社として、前身のアトリエKT時代から、これまで250社以上の中小企業や個人事業者様、福祉作業所などのサポートをさせていただきました。昨年度は、今事業の事務局を担当させていただき、12名のクリエーター、7名のデザイナー、協力企業4社と共に協働の機会を設定し、それぞれの立場の中で、さまざまなご経験や気付きを感じていただくことができました。クリエーターの方々には、ご自分のアート作品が「商品」「広告」のデザインとして形となり、広がりを持つことを大変喜んでいただきました。昨年度完成した商品や広告等は、マスコミ各社のご紹介や、協力企業による配布・配信・展示・販売などの機会をいただき、より多くの方の目に触れ、手に取っていただいております。また、県外からの関心も高く、障害を持たれた個人の方と民間企業の連携、ロイヤリティーを保証する契約の締結、7ヶ月に及ぶ協働から生まれた商品や広告たちは、今後も、まだまだ熱を持って広がろうとしています。

1つのテーマ、1つのゴールに向かってチームを組む。個性や属性や立場、年齢などを越えた多様な人同士による協働の場は、人口減少のこれからの社会を考える上で、「課題」への1つの答えになるのではないでしょうか

ぜひ、より多くのクリエーター、事業者の方々に、今事業への参加をいただき、今までにない価値の創出を体感していただければと思います。事業者の方々にとってはSDGsへの取組を形にできる、またとない機会であると捉えていただけましたら幸いです。

最後に、今回のプロジェクトへの協力を快く引き受けてくださいました、専門学校岡山情報ビジネス学院CGデザイン学科様、岡山県内の3名のデザイナー様をはじめ関係する皆様に、心より御礼を申し上げます。

株式会社 FIL DESIGN 代表取締役 髙橋 京恵