DESIGN GOALSプロジェクトのSDGsへの取組

SDGsとは、Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標の略称です。
2015年9月の国連サミットで採択され、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。
17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓っています。
政府・自治体・企業・地域・老若男女を含めた全ての人々が、それぞれの立場から目標達成のために行動することが求められています。

DESIGN GOALSプロジェクトでは、SDGs(持続可能な開発目標)17のうち次の6つの目標を掲げました。

このプロジェクトでは、クリエーター(障がいのある人)を中心に支援者、事業者、デザイナー、学生、事務局がチームとなり、デザインの完成という一つのゴールに向けて「協働」の場を設定します。
その過程でお互いを知り合い、障がいの特性を学んでコミュニケーションに工夫をしたり、自社の存在意義や社会での役割などを踏まえた協議を重ねることで気づきを得ることができます。クリエーターのアート作品は、デザイナーや学生の手を経て事業者の希望するデザインへと活用され、商品や広告となって世の中に出ていくことになります。
 ・障がいのある人にとっては、自分の作品が今までにない形で世の中に広く露出し、そのことで報酬を得ることができます。
 ・事業者は、単なる寄付行為ではない時間をかけた社会的責任を目に見える形で残す事ができます。社員の成長や企業ブランドの向上につながります。
 ・学生にとっては、普段の授業では出会えない人や事業者と生きた教材として責任を伴った実習とした深い気づきと学びを得ることができます。

1:貧困をなくそう

令和2年度 岡山県 工賃実績

 岡山県の令和2年度の障害福祉事業所の工賃実績では、就労継続支援A型事業所が81,054円、就労継続支援B型事業所が14,643円となっています。前年比でA型が100.,7%、B型で98,2%。全国平均との格差では、A型は101.8%と平均を上回ったものの、B型では92.8%と7%以上も低い水準にあります。障がいのある人が収入を得る手段はとても限られており、福祉系事業所が多くを担っている状況です。企業の障害者就労状況では、法定雇用率を達成している企業の割合は、たった48.6%(前年は48.0%)という状況です。
 このプロジェクトでは、クリエーター(障がいのある人)に適正な報酬を支払うことを直接的な目的としていますが、事業者と様々な接点を持つことで間接的に障害者への偏見や思い込みを無くしたり、福祉事業所の実態を知っていただいたり、作業所に仕事を斡旋したりといった副次的効果も生まれています。
 「お互いを知る」というその先にあるものを醸成することも、この事業の目的の一つでもあります。


8:働きがいも経済成長も

 目標8のターゲットのうち、次の3つを重点的に設定してします。

8−2

商品やサービスの価値をより高める産業や、労働集約型の産業を中心に、多様化、技術の向上、イノベーションを通じて、経済の生産性をあげる

8−3

働きがいのある人間らしい仕事を増やしたり、会社を始めたり、新しいことを始めたりすることを助ける政策をすすめる。特に、中小規模の会社の設立や成長を応援する。

8ー6

2020年までに、仕事も、通学もせず、職業訓練も受けていない若い人たちの数を大きく減らす。

市場で競争力のある「商品化」
高い付加価値の創造
はたらく機会の創出

このプロジェクトでこれらを推進することで、障がいのある人のみならず、参加事業者にとってもメリットのあるプロジェクトを目指します。


10:人や国の不平等をなくそう

 目標10のターゲットのうち、次の2つを重点的に設定してします。

10ー2

2030年までに、年齢、性別、障がい、人種、民族、生まれ、宗教、経済状態などにかかわらず、すべての人が能力を高め、社会的、経済的、政治的に取り残されないようにすすめる。

10ー3

差別的な法律、政策やならわしをなくし、適切な法律や政策、行動をすすめることなどによって、人びとが平等な機会(チャンス)をもてるようにし、人びとが得る結果(たとえば所得など)についての格差を減らす。

これらのターゲットに向けては、
障がいのあるなしに関わらず、平等に機会を設けて、自ら望む働きに応じた報酬を得ることができる「協働」の場を設定します。


16:平和と公正をすべての人に

SDGs16

16−3

各国でも、国際的にも、法律にしたがってものごとが取りあつかわれるようにし、すべての人が、平等に、争いを解決するための裁判所などの司法を利用できるようにする。

16−7

あらゆるレベルで物事が決められるときには、実際に必要とされていることにこたえ、取り残される人がないように、また、人びとが参加しながら、さまざまな人の立場を代表する形でなされるようにする。

以上のことに対しては、クリエーターやデザイナーの著作物に対する著作権について明確に定義し、その権利の範囲や報酬について契約書を取り交わすことを事務局が行うことで目標を達成します。


17:パートナーシップで目標を達成しよう

SDGs17

クリエーター(障がいのある人)、支援者、デザイナー、学生、事業者、事務局。

経歴、年代、性別、属性など全く違う多様な人たちが、このプロジェクトを通して、お互いを知り合い、一つのゴールに向かって力を合わせる。このプロジェクト自体が17の目標そのものです。

より多くの方にこのプロジェクトを知っていただき、参加いただくことで、この輪が広がっていくことを願っています。

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